こんにちは、佐藤です。
今回は大学生の投資シリーズ第2回(全7回)、「なぜ投資が必要なのか」というテーマでお送りします。

第1回はこちらです。
大学生であれば知っておかなければならない日本の現状や、世の中の大人が必死になって資産運用に励んでいる理由をわかりやすく解説します。
知っているだけで周りと圧倒的な差がつく内容になっていますから、ぜひ楽しみながらご覧ください。
でもその前に、インフレ・デフレについてちょっと勉強しておきましょう。
インフレ・デフレ
それぞれについて見る前に、インフレ・デフレを理解しておきましょう。
私たちがモノを買う時の値段は、需要と供給で決まります。
その辺の石に値段は無いのに、金やダイヤモンドが高いのは希少で供給が少ないからです。
つまり欲しい人の量に対して、モノの量が少なければ値段は上がり、その逆なら値段は下がるわけです。
他にも身近な例はいくらでもあります。
- 戦争で部品が入ってこない
→車が高くなる - 天候が悪く食物が育たない
→野菜・フルーツが高くなる - 魚がたくさん水揚げされた
→魚は安くなる
では需要と供給について分かっていただけたところで、次は少し見方を変えてみます。
さきほどの例を、お金と物の相対的な価値で考えてみましょう。
- 戦争で部品が入ってこない
→車が高くなる- お金の価値が下がり、モノの価値が上がった
- 天候が悪く食物が育たない
→野菜・フルーツが高くなる- お金の価値が下がり、モノの価値が上がった
- 魚がたくさん水揚げされた
→魚は安くなる- お金の価値が上がり、モノの価値が下がった
少し頭が痛くなった方もいらっしゃるかもしれませんが、これが分かったらインフレ・デフレは理解したも同然です。
次の画像を見ながら、インフレ・デフレをマスターしましょう。


インフレ方向では、以前100円で買えたリンゴが、今はそれ以上のお金を出さないと買うことができなくなってしまいます。
反対にデフレ方向では、以前100円で買えたリンゴが、もう少し安い価格で買えるようになります。
つまり、
- インフレでは、
- お金の価値が下がり、リンゴの価値が上がる
- デフレでは、
- お金の価値が上がり、リンゴの価値が下がる
これで皆さんはモノとお金の関係をマスターできたはずです。
最後に確認しておくと、
- インフレ
-
モノの価値が相対的に上がり、お金の価値が下がる
- デフレ
-
モノの価値が相対的に下がり、お金の価値上がる
お疲れ様でした。前置きが長くなりましたが、本題に入ります。
投資が必要な理由は溢れている
以下に理由の一部をピックアプしました。
- 年収・インフレ・預金金利
- 老後2000万円問題
- 年金受給額減少・受給開始年齢繰下げ
- 車・家・子育て・生活
④車・家・子育て・生活については、皆さんもとてつもないお金がかかることが想像できるはずです。
理想に近い生活を送ろうと思ったら、ほとんどの人は投資で資産を大きくする必要があるでしょう。



ここでは、①〜③について簡単に解説します。
では、①から順に見ていきます。
①年収・インフレ・預金金利で少しずつ貧乏になる
さきほど、インフレ・デフレについて理解していただきました。
物価高騰のニュースを耳にする方はお気づきかもしれませんが、日本を含む先進国は少しずつインフレが進んでいます。
先進国では、経済成長に年間数%のインフレが伴うとされており、そのインフレ率が目標とされることが多いです。
言い換えると、毎年数%ずつお金の価値が下がっていくことになります。
そしてここで、大きな問題が発生します。
それは、
インフレ率と同じだけ収入や預金金利が成長しなければ、手持ちのお金の価値が減っていく
ということです。
これは第1回でも触れた銀行預金金利で考えると分かりやすいです。
例えば、あなたが金利1%の普通預金に100円を預けているとします。



今じゃあり得ない利率だけどね。
そうすると、一年後通帳には101円という数字が並んでいるはずです。
お金の絶対量としては増えているので、インフレを考慮しなければ手放しで喜ぶことができます。
しかし、インフレ率が3%だった場合どうでしょうか?
リンゴ例に考えてみましょう。


りんごの値段が、口座残高の増加を上回っています。
つまり、収入や預金金利がインフレ率より低いと、貧乏になっていくということです。
果たしてこれでも口座残高の増加を喜べるでしょうか。数字は増えても貧乏になっていく、こういうことがあり得るわけですね。
ではそうならないためにどうするか。預金金利に希望は無さそうですので答えは次の4つです。
- たくさん稼ぐ
- 資産運用をする
- 両方する
- インフレに合わせて質素に暮らす
現在、多くの人が「両方する」、つまり収入の増大と資産運用に取り組み始めているのです。
続いて、②~④をささっと解説します。
②老後2000万円問題
2019年、金融庁からのとある発表が世間を賑わせました。
それは、
年金を受け取った上での生活費不足分を足し合わせると、平均的な夫婦で老後には約2000万円が必要となる
といったものでした。
このニュースに、そこまでの貯蓄がない社会人は戦々恐々とし、資産形成ブームが到来しました。
実際にいくら必要かは個人によりますが、若いうちから準備するに越したことは無いと思います。
③年金問題
さきほどの2000万問題にも関わってきますが、年金も大人たちを騒がせる問題の一つです。
簡単にいうと年金とは、若い世代の収入の一部が高齢者に給付される制度です。
私たちがこれから払う年金は現在の高齢者へ、貰う年金は未来の社会人が支払ったお金となっています。
しかし少子高齢化に伴い、この制度に限界が訪れようとしています。


この結果、もらえる年金の減少に加え、もらい始める年齢の引き下げがほぼ決定事項となっています。
このことはやはり、国民が資産運用の必要性を示唆する一因と言えるでしょう。
実は大学生もすでに投資をしている
投資の必要性を実感しつつある方もいらっしゃるかもしれませんが、実はほとんどの大学生が間接的に資産運用を行なっています。
大学生になれば、
- 年金
- 何かしらの保険
このどちらかはやっているはずです。
みなさんが支払ったそれらのお金は、公的機関や民間企業で資産運用がされています。
年金は国が、保険は保険屋さんが、集めたお金を運用して増やしたうえで必要な人に給付されています。
そしてそれ以外の余った利益は企業の利益になるわけです。
そのため、「私は投資はしない!」と意気込んでも、支払ったお金や貰うお金の一部は投資によって生まれていることになるのです。
投資のリスク、しないリスク
最後にリスクについてお話しして、第2回を終了としたいと思います。
ここまで投資が必要な理由を列挙しながら、大学生の皆さんに資産運用を促してきました。
しかし、投資ではもちろん資産を減らすリスクもあるわけです。



適切な投資と時間があれば、損失の可能性を0に近づけることは可能です。
そのため、投資は絶対にしなければいけないものではなく、必要・有利であると思った方が納得して行うべきです。
ただ同時に、「投資をしないリスク」についても考えておいたほうがいいです。
両方のリスクを自分の中で天秤にかけ、自分で決断していってもらえたらと思います。
当ブログにはそのための材料がたくさん転がっています。人生を左右するものについての判断材料が多すぎて困ることはないはずです。
その判断材料集めの次なるステップとして、第3回はきっと役立つと思いますので、よかったら覗いてみてください。