こんにちは、投資系大学生Gです。
投資をやっていて「複利」を知らない人はいないでしょう。
曖昧な方は先にコチラをご覧ください。

利益が利益を呼ぶ力。
アインシュタインに人類最大の発明と言わしめた恐ろしい力です。
今日はそんな恐ろしい力にまつわるとんち話を紹介します。
初めて天下統一を成し遂げた戦国武将・豊臣秀吉とその家来にまつわる面白いけど恐ろしい話の始まり始まり。
むかしむかし、あるところに
曽呂利新左衛門というそれはそれは賢い男がおったとさ。
男は天下の大将軍・豊臣秀吉に御伽衆として支え、雑談や書物の講釈をしていたらしい。
ある日、秀吉は新左衛門を呼び出してこう言った。「お前に何か褒美やろう、なにが欲しい?」と。
すると、
新左衛門は目の前の将棋盤を指差してはこう答えた。
今日はこのマスに米を一粒・明日は隣に二粒・明後日は四粒・明明後日は八粒と、将棋盤が埋まるまで米粒を置いていってはいただけないだろうか。
秀吉は、
「何と欲のない男だろうか、それくらいは容易いことだ」と言い、男の要求を飲んでしまっとさ。
話はひとまずここで終わり。
ここで「秀吉やらかしたな!」と思った人は投資のセンスありです。
「どういうこと?」という人は、
一緒に話のオチと教訓を見ていきましょう!
秀吉から学ぶ複利
話のポイントを整理しながら、オチをお話しします。
- 将棋盤というところがミソ
- 複利は指数=倍々ゲーム
- 一番おいしい日はいつか?
- 秀吉はどうなったのか
順にできるだけ分かりやすく解説します。
①将棋盤
マス目の数はご存知ですか?私は知リませんでした。タテとヨコ9マスずつなので全部で81マスだそうです。
81という数字。覚えておいてください。
②倍々ゲーム
新左衛門は毎日、前日の2倍の米粒を要求していたので文字通り米粒数が倍になっていきました。
同じ数を何回も乗じる(掛ける)計算を指数といい、2の3乗=2³のように表します。
例えば、
投資で年利5%で3年運用するときは「元本×1.05³」のように計算します。
1.05の部分は底と呼ばれ、これが1より大きければ資産は拡大していきます。
③最後が一番おいしい
私は周りの人間に早く投資を始めた方がいいと訴え続けています。
というのは、
仮に毎年一定の利益率で運用できたとすると、資産の増加割合は毎年同じでも増加金額は後になればなるほど大きくなるからです。
理由は単純で、元本がでかくなるからです。
5%で運用した場合以下のように違いが出ます。
- 100万円×1.05=105万円:5万円増加
- 1000万円×1.05=1050万円:50万円増加
曽呂利新左衛門の話でも、
最後の81番目のマスにお米が乗る日が一番増加数が多いわけです。
④話のオチ(茶碗一杯は250粒)
新左衛門の要求を飲んだ秀吉。
最初は数粒程度のお米を与えればよかったわけですが、最終日はどうなったのか。
2の10乗は1024。
2の30乗は536870912。約5億です。
この時点で200万杯のお米をもらえるわけです。
81日目には5億×5億×100万粒のお米をもらえる計算になります。
秀吉の死因は病死とされていますが、
本当は米の枯渇による餓死だったのかもしれません。
家来側になるためには?
ここからはもう少し現実的な話をします。
秀吉の失敗から私たちが学ぶべきことはただ一つ。
曽呂利新左衛門側になること。
つまり、複利の力を認識して利用することです。
では、どうすれば利用できるのか。
次の章でそのヒントについて触れていきたいと思います。
新左衛門側になるためのヒント
以下の2つの視点で説明します。
- 複利を敵にしない
- 複利を味方にする
順にざっくりと見ていきます!
①複利を敵にしない
複利を味方にする前に敵にしないことが重要です。
先程の話であれば秀吉側にならないということです。
具体的にはキャッシングなどの借金をなるべくしないことです。
闇金などで借金地獄になる人の話を聞いたことがあると思いますが、その理由は複利を敵にしたためです。
借金に対してマイナス複利のような力が働いて、借金が膨らんでいくのです。

貸し手は複利を味方にしてるね!
②複利を味方にする
こちらは新左衛門側になるということです。
具体的にはお金を働かせればOK。
投資で少しずつ地道にコツコツとお金を増やしましょう。
何すればいいの?という方は、
「積み立てNISA」について学ぶことをオススメします。


複利にも落とし穴はある
最後に、複利も万能ではないという話をしておきたいと思います。
複利でお金が増えることを知ると、
どうしても毎年のリターンを高めたくなってきます。
でもここで肝に銘じておきたいのが、
投資のリターンとリスクは相関するということ。
ハイリスク・ハイリターン、ローリスク・ローリターンということです。
また、いくら複利が有能でも素人の期待リターンは3〜5%程度です。
どんなに効率的な運用をしても入金力には敵わないということを覚えておきましょう。


まとめ
秀吉と家来にまつわるとんち話を例に、
複利の恐ろしさと素晴らしさについて解説してみました。
ノーベル賞も受賞したピケティのr>gという理論からも、資本主義社会に生きる私たちに投資をしないという世界線は考えにくいのが現状です。
曽呂利新左衛門のように複利を上手に活用して、豊かに暮らしていきましょう!